ic! berlin Japan office Interior Design

東京 青山にある、ドイツの眼鏡ブランド「ic! berlin Japan」オフィスの家具デザイン&セレクトを担当させていただきました。

ic!のメガネフレームの特徴である、ステンレスを用いたオリジナルの家具をデザインし、制作しました。

 

ic! berlin Japan代表取締役の榊原氏が、今回のオフィス家具を考えるうえで、「新しいものを買って、また古くなったら大量に処分するようなオフィスにしたくない。」という、SDGSの思想を大切にしたいというコンセプトがあったので、私たちもとても共感し、その思想をベースに、そこにic! berlinブランドらしさを入れて進めました。

 

メインとなるテーブルは、眼鏡フレームを作る過程で生じた廃材となるステンレス板を組み込み、世界で一つだけのオリジナルテーブルとして制作しました。また、靴箱は今までオフィス内で使用していたブロックにステンレス板を組み合わせて組立ていて、ベンチ風ディスプレイ棚は、同じくオフィスにあったべニア板に、ステンレスを貼り、ベンチとしても、ディスプレイ棚としても使用できるように作りました。

また、サイドデスクやミラーは、テーブルと同じ単管パイプを使用して組み立てて、いつか違う場所に移動可能で、組み換え可能な家具として使用できるように考えました。

一見ただのブロックに見えるコンクリートブロックも、ブロック穴をスムースにやすり、他のブロックと区別するためにも、オリジナルロゴを入れ、傘立てとして再利用しています。

また、新たに購入した既製品である、イームズチェアやハラーシステムの棚は、あえて新品ではなく、アンティークショップで購入し、古いけど良いものを長く使えるように選定し、考えて全体をコーディネートしています。

 

壁や天井、床などは既存のままで一切変更はしていません。しかし、今までのインテリアに自然になじみつつ、場所を変えても使い続けていけるような家具として、統一した考えのある家具たちを考えたことで、このようなインテリアデザインのアプローチも、今の時代にフィットしているように感じました。

新しいものをデザインし作っては捨て、また作り。。。ということだけではなく、リサイクルやアップサイクルということも考えながらデザインすることは、とても意義深く、良い経験をさせていただけました。

 

また、こうした考えの元、家具をオリジナルで制作するにあたり、デザインの理解力の高さ、素材の知識の深さ、制作クオリティーなど、すべてハイクオリティな作家である川口氏に完成度の高い家具を作っていただけたことで、素晴らしいオフィス空間として完成しました。

 

 

2022年12月 納品完了

家具製作設置 川口祥

 

素晴らしいアイディアマンである依頼者の榊原氏と家具製作を一手に引き受けてくれた川口氏に心より感謝申し上げます。